取扱分野(少年事件)

「少年事件」はただの「刑事事件」ではありません

少年事件の始まりは、少年が警察に逮捕されるなどの事態から始まります。
一見、単純な刑事事件のように見えますが、全く異なります。
「少年がなぜそのようなことをしてしまったのか?」
事件から少年を理解するのではなく、少年を理解することで事件を分析します。
そのうえで、少年審判に臨むことが求められます。
少年にとって、最初で最後の最大の成長のときです。
この貴重なきっかけを無駄にしないためにも、少年事件に精通した弁護士(付添人)の役割は非常に大きいのです。

頻繁な面会で安心してもらいます

刑事施設に収容された少年にとって、今までの生活が全く変わり、親や友人と自由に会えない環境で、その孤独と精神的ストレスは計り知れません。
そんな気持ちを少しでも和らげられるよう、迅速かつ頻繁な弁護士の面会をしています。

少年の理解

心が落ち着くと、少年は多くのことを語っていきます。
無理に聞き出すことはしません。
少年事件は、あくまでそれまでの少年の心の葛藤が生み出したものにすぎません。
少年が何を考え、何に悩み、どのように解決してきたのか、また解決できなかったのか、じっくりと話を聞いて、一緒に考えます。

環境調整

少年自身に問題がある一方、家庭や学校など周囲の環境に大きな問題が隠されていることが多いです。
その発見から、少年はどうすればいいのか、周囲の環境をどうすればいいのか(環境調整といいます)を、少年と周りの人と一緒に考えます。

いよいよ少年審判です

少年が自身の問題と向き合い、環境調整が整えて、少年審判に臨みます。
再非行をしないようにするため、裁判所と協力して、少年が再び前を向いて歩めるよう、司法からのエールを送るのです。
少年審判は、決して「罪を裁く」場ではありません。
「罪を裁く」ことにのみ注目してしまうと、一番肝心な少年の理解がおろそかになってしまいます。